頭上の備忘録



今日は雲ひとつ無い素晴らしい天気の下、なぜ空は青色を選んだのか考えていた。



青色は食欲を削ぐというのに、あの日クラスのみんなで食べたバーベキューは美味しかったなとか、ずっと空が赤色だったらインスタ女子が「そら、きれい。。。」って折り紙のような一面を切り取って上げるのだろうかとか。
雪が降り、日が暮れると田舎の景色は紫色になる。あの分厚い雪雲の奥には何色が広がっているのだろう。


空は繋がっていると言うけれど、遠くにいる友だちは決して同じ空を共有できない。それは細やかな時差だったり、空を見る心のゆとりだったり、天気だったり。会話が噛み合わないととりあえずなあなあにおしゃべりをやめて、行く予定のない旅行の話を始める。


空が青色を選んだのは


幼いころ親に「海はなんで青いの?」と聞いたら「空を映してるからだよ」と言われた。そんな小さな嘘のために空は青色を選んだのかもしれない。思い出は思い出でしかないけれど、その全てが夜のわたしに夢を見せてくれる。記憶の現在、人間存在の至る場所に、青色を選んだ空がある。


つらつら述べているうちに、気がついたら冬があした来るそうだ。